オウンドメディアは成果が出るまで時間がかかりますが、軌道に乗れば安定した集客が期待できます。特に、BtoB企業のオウンドメディアは、競合が少なく営業活動に利用できるというメリットがあります。しかし、オウンドメディア運営の継続を断念するBtoB企業も実際に存在するため、安定して運用するためにはオウンドメディアの体制作りが重要です。
今回の記事では、BtoB企業のオウンドメディア成功事例を紹介し、成功のポイントも解説します。オウンドメディアの運営に興味がある方や運用改善を行いたい方は参考にしてください。
オウンドメディアを運営する目的
BtoB企業がオウンドメディアを運営する主な目的として、認知拡大、リード獲得、ブランディングの3点が挙げられます。これらの目的についてまとめたものが次の表です。
![オウンドメディア 目的](https://zenforce.jp/hs-fs/hubfs/image-png-Jul-28-2023-01-49-24-8926-AM.png?width=500&height=227&name=image-png-Jul-28-2023-01-49-24-8926-AM.png)
これらのオウンドメディアの目的を達成するためには、BtoBマーケティング戦略の全体像を理解した上でオウンドメディアの運営を行う必要があります。
詳細については、 こちらの記事にて解説しています。
BtoB企業がオウンドメディアを導入するメリット
BtoB企業がオウンドメディアを導入するメリットとして、以下の5点が挙げられます。
・ 競合が少ない
・ 安定したリード獲得が可能
・ ブランディングにつながる
・ 潜在層に対してアプローチできる
・ 営業活動に活用できる
これらのメリットを最大限に活用することで、市場での優位性を発揮できるようになります。
競合が少ない
BtoB企業において、オウンドメディアを運営している企業は少ないため、参入機会は多いと言えます。BtoB企業の6割がオウンドメディアに積極的/運営中の3割が効果実感までに1年以上(ベーシック調査)によると、オウンドメディアを運営しているBtoB企業は40.1%に過ぎません。
![BtoB企業 オウンドメディア 運営状況](https://lh4.googleusercontent.com/Szf5RHlcEPy2dGF1TGqsuYGyjLvZrtXtB-Ku4wQDeVmwYVzxlq7pSvyi_WJIkEQYTRm-yVPp4m8gNAk-y6t4F_iGUVdr8i5nTC67L5QMgngFtzDbyRQAv3xayBi1NogFZrCIy8GiyDR9umTTpBZwrjg)
出典:BtoB企業の6割がオウンドメディアに積極的/運営中の3割が効果実感までに1年以上(ベーシック調査)
また、オウンドメディアを過去に運営していたが停止した企業の84.7%が、2年未満で運営を停止していたというデータも報告されています。
![オウンドメディア 運営状況 BtoB企業](https://lh3.googleusercontent.com/nNVJhxlzz_iHnmvWMiASTcQw2M7Ms8OiPZFsT42-9N9JB7toiKYZLEz7QY6HriHVIZMPwGCAx-WQ8U6vd62-WUPE0ebSWSvQKZq8QEj6OKjPteOk-sAawT-HposKaKVVsn2LKx7iVZRRVEyQUtFy_ZA)
出典:BtoB企業の6割がオウンドメディアに積極的/運営中の3割が効果実感までに1年以上(ベーシック調査)
これらのデータから、BtoB企業においてオウンドメディアを安定して運営できている割合は少ないということがわかります。オウンドメディアの運営には労力と時間が必要となりますが、競合が少ないため参入の余地は十分にあると上記のデータから考えられます。
安定したリード獲得が可能
オウンドメディアの運営が軌道に乗れば、広告に頼らない集客が可能になるため、安定したリード獲得が可能になります。Googleに良質なコンテンツであると判断され検索上位に表示されれば、広告費用を掛けずに集客が行えるため、新規リードの獲得につながります。広告による集客は、広告出稿を停止すると新規リードの獲得は見込めなくなりますが、検索エンジン経由の集客であれば長期的に安定したリード獲得が可能です。
ブランディングにつながる
オウンドメディアの運営は、企業の認知度向上やブランディングに寄与します。有益な情報をオウンドメディアで発信することにより、ターゲット顧客からの認知度や信頼の獲得が可能です。さらに、競合他社や同業界の協力企業など、ターゲット顧客以外の人々もオウンドメディアを閲覧する可能性があるため、業界内での存在感を高めることができます。
潜在層に対してアプローチできる
ニーズが顕在化していない、潜在ニーズの段階の顧客にアプローチできる点は、オウンドメディアを運営するメリットです。オウンドメディアのコンテンツが、検索上位に表示されたり、SNSで拡散したりすれば、潜在的なニーズしか感じていない顧客にも自社の情報を届けることができます。
営業活動に活用できる
オウンドメディアは営業活動にも利用可能です。オウンドメディアには、情報収集を積極的に行っている顧客を集客しやすいという特徴があります。さらに、リード獲得だけでなく、リード育成にもオウンドメディアを活用することで見込み客が自社製品の特徴やメリットをある程度把握している状態で商談を始めることが可能です。その結果、商談獲得率の向上や、受注率向上といった効果が見込める点は営業活動でオウンドメディアを活用する大きなメリットだと言えます。
![オウンドメディア 目的](https://lh6.googleusercontent.com/V5GOSWgjlTzCTVRdTuALIVwUDT0EEvkGQ96-_kXo6d0CpXgVOSAMLfPYMbFUFYF7T463eumv9qZ8JV0o04Ql5gCvZ_jtEh8Vjr-lSC6q9I3oI7ksRo-r2FJtXjT_wo30uu51ZDZB0Vxn5Wo592qaVds)
出典:マーケティングとクリエイティブの会社が「オウンドメディア運用サービス」を始める理由
BtoB企業がオウンドメディアを導入するデメリット
BtoB企業がオウンドメディアを導入するメリットとして以下の2点が挙げられます。
・ 投資期間が長い
・ SEOに関するスキルが必要である
オウンドメディアを運営する際は、これらのデメリットも十分に考慮し長期的な視点での投資リソースの回収とSEOスキルの習得を検討する必要があります。
投資期間が長い
オウンドメディアで成果を出すためには時間が必要となるため、投資期間が長くなる点はデメリットだと言えます。検索上位に表示されるためには、質の高いコンテンツの作成と検索エンジンからの評価を獲得するための時間が必要です。そのため、オウンドメディアを運営する際は「長期的な視点で投資した資金や労力を回収する」という意識を持つ必要があります。
SEOに関するスキルが必要である
オウンドメディアで成果を出すためにはSEOに関するスキルが必要となる点は、デメリットとして挙げられます。検索上位でオウンドメディアのコンテンツが表示されることで、より多くの見込み客がコンテンツに触れる機会が増えます。しかし、検索上位に自社のコンテンツを表示させるためには、SEOのスキルが必要不可欠です。社内にSEOスキルを持つメンバーがいない場合は、SEOコンサルティング会社に外注するといった対策が必要になるでしょう。
BtoB企業のオウンドメディア成功事例10選
以下のBtoB企業のオウンドメディアの成功事例を紹介します。
SAIRUのメソッド(株式会社 才流)
BOXIL magazine(スマートキャンプ株式会社)
LIGブログ(株式会社LIG)
knowledge / baigie(株式会社ベイジ)
HubSpot 日本公式ブログ(HubSpot Japan株式会社)
Adobe Experience Cloud Blog(アドビ株式会社)
ナイルのマーケティング相談室(ナイル株式会社)
PINTO!(株式会社PLAN-B)
Money Forward Bizpedia(株式会社マネーフォワード)
経営ハッカー(freee株式会社)
人事ZINE(株式会社i-plug)
これらの企業は、それぞれ異なるアプローチでオウンドメディアを運営し成果へとつなげていますので、参考にしてください。
SAIRUのメソッド(株式会社 才流)
![SAIRU メソッド](https://lh4.googleusercontent.com/mVcZRIy3bfRb6MqPFL-g8TaAXLUvqDjzd_-i-qpt19zSfHFka5J8Z1xtx97PhkOMMhu3YDUk18wTJ-_Fzdh03onxU6R_P9iHGGbo286HLamjpVym8X6ileHY1FWjBGz2bLkZf0uAqBN-_dBdAGHnmYA)
出典:SAIRUメソッド
SAIRUのメソッドでは、BtoBマーケティングや営業活動を支援するための独自のメソッドが公開されています。業務に即活用できるテンプレートやフォーマットなどが充実しているだけでなく、コンサルタントが監修しているため、専門性・権威性が高いという特徴があります。また、ブログ記事だけでなくYouTubeの解説動画もあるため、内容をより深く理解するのに役立ちます。
BOXIL magazine(スマートキャンプ株式会社)
![BOXIL magazine](https://lh4.googleusercontent.com/yhR6o21qFttRF46dpmh4D7tErzSjTFBBgcSBOX3B_GF3uYv2W4HqGVfUzFhQYQ7-hll2fDvFZHj2eDbcJZmF6f5FjEsYtxr08kzMg-EnXTV-oGuX7kEonVJtWUwKkeuUBxdeLhcZbq6Ri7nITEWHkGc)
出典:BOXIL magazine
BOXIL Magazineはスマートキャンプ株式会社が運営するオウンドメディアです。状況別に活用可能なSaaSを紹介しており、SaaSを比較できるように解説している点が特徴です。運営初期にPV数やユーザー数に課題がありましたが、現在では150記事中30記事が検索1位を獲得しており成果を出し続けているメディアとなっています。
LIGブログ(株式会社LIG)
![LIGブログ](https://lh5.googleusercontent.com/WQp3vkIYyJZDDXaMpTVoOzU8JZjrv1NeVjtC1U0egNDGua1SzXWJ_2uOxcQYSuOJ4-2EL7R4F6dFcsrkmqLE0CyaNta-sD7qNnHMxs3TS1ELlUTEtDHByrmk4eGuTT6WeW1hNx6bbRjCLTgAYYeyQzk)
出典:LIGブログ
LIGブログは2007年に設立され、BtoBやBtoC分野での認知度向上、問い合わせの増加、そしてトラフィックの獲得を目的として運営されています。コンテンツは多岐にわたりますが、DXやシステム開発支援を必要とする企業向けの専門知識や、テクノロジー分野の最新トレンドに焦点を当てた情報発信に力を入れています。LIGブログの成功の秘訣は、「経営陣が情報発信を楽しむ気持ちを強く持つ」ことと「会社の変化に合わせて体制を柔軟に変更し、改善を重ねる」ことであると、LIG自身が述べています。これらの原則に基づき、社員自身が作成した質の高いコンテンツが日々公開されています。
knowledge / baigie(株式会社ベイジ)
![knowledge / baigie](https://lh3.googleusercontent.com/BkLdfj3n55SwWVPQmKprVSIcig_Yc4a6-DX5Akchp21-If2ND6T-bQL4ikxlrgZVU4-C4x_eB8k2Nv-XU3hXprEOP8BgQ8B2i6zhOmZP6E1CXSRRZ0j2LYVs7LMOKz7LCFZR9bmxw9cz_dvyPrB8RwA)
出典:knowledge / baigie
ブログ「knowledge / baigie」は、株式会社ベイジのマーケターやデザイナー、エンジニアが、マーケティング、デザイン、テクノロジーに留まらず、さまざまなテーマで情報発信を行っているオウンドメディアです。以下に直近で公開された記事のタイトルを示します。タイトルを見ただけで、多種多様なテーマの記事がアップされていることがわかります。このテーマの多様性こそが、ブログ「knowledge / baigie」の特徴だと言えるでしょう。
HubSpot 日本公式ブログ(HubSpot Japan株式会社)
![HubSpot](https://lh4.googleusercontent.com/HlR3pKU5O5p2ILeVTR6YKZC-wZRnMbUEqfVq3ly_Sohh8rslsXPxfQSDvi8FzykTe0Iji0kkjNyk_N4ozgESb4moTQhLqSuuDUEYBSsU8riGM4v1fGeJuZNYSJ3hHeE7C_s6tGPzWHegzlBNQoxwRpY)
出典:HubSpot
HubSpot日本公式ブログは、ビジネスを成長させるためのマーケティング、セールス、カスタマーサービス、ウェブサイト関連のノウハウを発信しているオウンドメディアです。自社の取り組みや独自の調査記事を掲載し、メルマガ登録、無料ツールへの誘導などのCTAを設置し200件以上ものダウンロードコンテンツを提供することでBtoBオウンドメディアとしての成果を残しています。
Adobe Experience Cloud Blog(アドビ株式会社)
![Adobe Experience Cloud Blog](https://lh3.googleusercontent.com/qldIZ2g1cvmEWxtLBZq5ECkDMdbeRxlw-Cj2gfmDvZGgidVP5VFLi3pL5nJ4tLLmgMvlpGpYMkji68OtKbnWjXtdO_MnHHjYwxQgAeUveev9RFXcBlHA0BAbwd8N_A2Uc3_dG8xYmEQYSCgEX6zOL_w)
出典:adobe
Adobe Experience Cloud Blogは、デジタル戦略、トレンド、コンテンツ管理、マーケティングオートメーション等の情報を発信しています。アドビ株式会社は、マーケティングオートメーションツール「Adobe Marketo Engage」を販売しており、2020年からはSEOに特化した取り組みを始めました。記事の品質は、外部のライターによって確保され、定期的にコンテンツがリリースされています。これらの取り組みの結果、SEOによるリード獲得数は約150%増加し、BtoBオウンドメディアとしての成果を残しています。
ナイルのマーケティング相談室(ナイル株式会社)
![ナイルのマーケティング相談室](https://lh3.googleusercontent.com/5mtKhJU8DxAzvGgjs0duK-fRnZJjPu_HqPAB6wQBKXhYAPOSYufx5SDH4Aky6O1sRQNBv8AKvAEbEM5iAdD-mC5EZ9Z00gsY2-qnEkiVX8-GQE4_ThuwaTGbRhfCiMZPt77ScDcBC8c9s7GCzTE5UNs)
出典:ナイル
「ナイルのマーケティング相談室」は、ナイル株式会社が運営するオウンドメディアです。Webマーケティング初心者向けに、SEOの基礎知識を中心に情報を発信しています。SEOのガイドラインは毎年更新されるため、最新のSEO情報を基に、Webマーケティング担当者が直面する問題や課題に対する記事が公開されている点が特徴です。メルマガを通じてコンテンツを配信し、潜在的な顧客に対する認知度を高めることで、BtoBオウンドメディアとして成功を収めています。
PINTO!(株式会社PLAN-B)
![PINTO!](https://lh4.googleusercontent.com/dQ1zZyECdmbh1THn_50sLEK3Z7EisDVu4gpp2_yxa6_ZFrDHcFVS8zp9I0GUTm6kRzsoTNjESs5epvj0uzpWKrWfgcC8IYbBmj7VJV2D0e3Y0-yBgcB1SeJhquGQZS_VTYBSMlg-76A1NaXjbA_-11Q)
出典:PINTO!
「PINTO!」は、株式会社PLAN-Bが運営するオウンドメディアで、PLAN-Bは5000社以上のマーケティング支援実績を誇る企業です。オウンドメディアPINTO!ではWebマーケティング全般に関する記事や、同社のノウハウを活用した有益な資料やセミナー情報を配信しています。さらに、メディア内に設置されたCTAやポップアップバナーから各種サービスの問い合わせにつなげています。
Money Forward Bizpedia(株式会社マネーフォワード)
![Money Forward Bizpedia](https://lh3.googleusercontent.com/_kVQ7xJmNjtW0E3514KHJqkDvuv9HCJxDlhDq09OeIB1bhFxkMiYCczQ-tmjYvDZDCMW72UdXu4cxjkperSOJ_X4zPTeK8xIkFEvp2PvF7hlKSu3CVWDCwX1eZDFj9MMTIDb9507tWAJxwaNo2lWUsA)
出典:Money Forward
「Money Forward Bizpedia」は、株式会社マネーフォワードが運営する、バックオフィス業務に特化したオウンドメディアです。無料診断の提供や資料ダウンロードなど多様なCTAを設置しリード獲得を行っています。働き方に注目した50件以上のインタビュー記事を掲載し独自性のあるコンテンツ作りに力を注いでいる点は「Money Forward Bizpedia」の特徴です。
経営ハッカー(freee株式会社)
![経営ハッカー](https://lh6.googleusercontent.com/gMN6xFIOMuJNTG4nTA09wK7QFBePE7H8kU-Jo-6imKZ1-5mVba7khIw1kQbHhToRkKCBN0vRMmbkVXs3oDG36RlMTMoNg7Lf5OBnSWfl1wmScsAA43OjCqBhxsCy8GXzC4NVPIZCPtBSPlhy_7J08kA)
出典:経営ハッカー
freee株式会社が運営する経営ハッカーは、ビジネスを立ち上げた経営者や個人事業主向けに、「会計、経理、人事労務、税務、確定申告、給与計算、起業、会社設立」などのテーマで情報を提供するオウンドメディアです。経営ハッカーの主な目的は、クラウド型会計ソフトについての知識が少ない層に対するリーチとユーザー教育です。さらに、freeeの無料体験を促すメディア設計が施されているため、freeeのサービス試用を促し、新規ユーザーの獲得につなげています。
人事ZINE(株式会社i-plug)
![人事ZINE](https://lh4.googleusercontent.com/yz-DRTpDaBLcw3mJiSLu3pgsCqrY2ZvD1DI0s2eIsN6g7k103lBt1EDfWo-iGDDAa8GTbjb6HcjlVo2qfIIEhUNTA4Zint-5uMwNQMWnwg4PbYubRjUeILWfCT8gTHBa5wcdRUF7ytrQRsNmdKV2U2Y)
出典:人事ZINE
人事ZINEは、新卒採用オファー型サイト「OfferBox」を運営する株式会社i-plugが発信するオウンドメディアです。新卒採用担当者に特化したコンセプトで、採用に関する情報を発信しています。面接と面談の違い、面接評価シートの書き方、新卒採用の会社説明会パワーポイント資料の作り方を始めとしたさまざまな情報が掲載されており、採用フローに合わせて用意された豊富なテンプレートやホワイトペーパーのダウンロードから、新規リードの獲得を行っています。
BtoB企業のオウンドメディアを成功させるポイント
前項の成功事例に関して解説した上で、オウンドメディア運営を成功させるポイントを解説します。以下の3点に注意すれば、安定して運営できるだけでなく成果につながるオウンドメディアを運営できるでしょう。
・ コンセプトを決める
・ フェーズに合わせてKPIを設定する
・ 体制を整える
コンセプトを決める
オウンドメディアを立ち上げる際の成功の鍵は明確なコンセプト設計にあります。コンセプトを明確に設定することで、制作をスムーズに進められるだけでなくメディア全体で一貫した方向性を持てるようになります。コンセプトを決める際は以下の3点を考慮することが重要です。
・ 自社ならではの強みを明確にする
・ オウンドメディアで解決したい顧客の課題を整理する
・ オウンドメディアの読み手(ペルソナ)を設定する
これらを踏まえたコンセプト設計によりコンテンツのメリットが読み手に明確に伝わり、共感を呼び起こすコンテンツを作り出すことが可能となります。
フェーズに合わせてKPIを設定する
オウンドメディアを運営するにあたり、進捗フェーズに応じて適切なKPIを設定することが重要です。各フェーズのKPI設定に関してまとめたものが、次の表です。
![オウンドメディア フェーズ KPI](https://zenforce.jp/hs-fs/hubfs/image-png-Jul-28-2023-02-07-24-6326-AM.png?width=500&height=233&name=image-png-Jul-28-2023-02-07-24-6326-AM.png)
この他に、オウンドメディアのKPIを設定する際は、「SMARTの法則で設定する」「数値的なインパクトがあるか」「ツールや専門家を活用して負荷分散する」という点にも注意する必要があります。
オウンドメディアのKPI設計についてはこちらの記事をご確認ください。
体制を整える
オウンドメディアの運営には、SEOスキルやWebサイトディレクションなど専門的な知識やスキルが必要です。全てを一人で担当することも可能ですが、外部のフリーランスや企業を活用しながら、現実的に運用可能な組織体制を構築することをおすすめします。前述の「オウンドメディア運営を2年未満でやめる企業が80%を超えている」というデータが示す通り、オウンドメディアの体制作りは、継続運用の成否を分けるキーポイントと言えます。そのため、一定のインハウス化は必要ですが専門的な部分はアウトソーシングを使いながら運用することも検討すべきでしょう。これにより、専門的な知識やスキルを持つ外部の力を借りつつ安定した体制でオウンドメディアを運営することが可能になります。
おわりに
今回の記事では、BtoB企業のオウンドメディア成功事例を紹介し成功のポイントも解説しました。オウンドメディアは成果が出るまで時間がかかりますが軌道に乗れば安定した集客につながるというメリットがあります。しかし「オウンドメディア運営を2年未満でやめる企業が80%を超えている」というデータがあるように、BtoB企業がオウンドメディアの運営、継続に苦労しているという実態があります。紹介した成功事例や成功させるポイントを、オウンドメディアの導入や改善に活かしてください。