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BtoBマーケティングにおけるスコアリングを徹底解説

マーケティング

目次

近年、見込み顧客(リード)が営業担当者と接点を持つまでの購買プロセスが高度化されつつあります。
CEB, MLC Customer Purchase Research Survey(2011)のレポートでは、すでに50%以上の購買プロセスを進めた上で、営業担当者と接点を持つようになっていると説明があり、ますますBtoBマーケティングの重要性が高まっています。その中で、マーケティングや営業活動を効率化するマーケティングオートメーション(MA)が各企業で導入されつつあり、その機能の一つにリードの質を精査する「スコアリング」があります。スコアリングは、リードの属性や過去の行動を数値化し、顧客の購買ステータスに沿ったアプローチを実現できます。

本記事では、スコアリングの目的や評価基準の設定方法、導入の流れを徹底解説します。

スコアリングとは?

マーケティングや営業活動における「スコアリング」とは、見込み顧客(リード)の属性や行動を数値化して評価する手法を指します。別名「リードスコアリング」とも言われています。スコアリングによって、製品・サービスへの興味関心度や理解度別に顧客のカテゴリーを分け、それぞれに対して最適なアプローチを行うことが可能です。近年のBtoBマーケティングでは、マーケティングオートメーション(MA)によりリードの行動履歴を記録できることから、リードスコアリングの重要性が増しています。スコアリングによって、リード情報を正しく精査し購買ステージを見極め、パーソナライズ化された施策を実現します。その結果、顧客体験の向上、そして営業効率・売上向上に繋がります。

MAとスコアリングの関係性

マーケティングオートメーション

マーケティングオートメーションとは、収益向上と業務の効率化を目的としてマーケティング活動を自動化・効率化するためのツールです。代表的な機能としては、下記が挙げられます。
・ リード情報管理
・ WEBサイトのアクセス解析
・ メール配信
・ お問い合わせフォーム作成
・ LP(ランディングページ)作成
・ イベント(セミナー、ウェビナー)管理

スコアリングは、マーケティングオートメーション上の情報・記録に対して指定のルールを定めリードの購買ステータスを数値化します。例えば、「役職が課長以上のリードは+10点」「お問い合わせフォームを送信したリードは+10点」といったイメージです。
マーケティングオートメーションの優れている点は、リード情報を収集し一つのツールに集約できることです。そのため、顧客の購買ステータスを見極めるスコアリングとマーケティングオートメーションの相性はとても良く、代表的な機能とも言えます。

マーケティングオートメーションツールについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

スコアリングを利用する目的

スコアリングの主な目的は、大きく2つあります。

1つは、自社サービスのターゲット対象の選定・リードの購買ステータスの見極めです。特に購買ステータスの見極めが重要で、点数によって購買プロセスにおける滞留位置を可視化できます。購買プロセスの中で滞留している箇所が分かれば、リードの状況に合わせたコミュニケーション施策を打つことができます。またスコアを元に、営業担当者から優先的にアプローチすべきターゲットリストを作成できます。リードの行動履歴を見ながらターゲットリストを作るより、一定の基準値を設定し自動的に数値化するスコアリングを用いた方が営業効率は向上します。

もう1つは、社内の営業・マーケティングチーム間の目線合わせです。スコアリングの設定には、商談や受注に繋がるリードの特徴を営業とマーケティングの両方の視点から洗い出す必要があります。そのため、営業とマーケティングが描く理想のリード像のすり合わせに繋がります。スコアリングを整備することで、営業としては効率よくターゲットリストを作成でき、マーケティングとしては商談や受注へ繋がるリードを多く創出できるので、両者にメリットがあり建設的な議論が生まれやすいです。

スコアリングの重要性と普及について

スコアリングは、マーケティングオートメーション上においてリードの質を担保するための仕組みになります。アイティメディア社の「コロナ禍の勤務環境と マーケティング施策に関するアンケート調査」によると、「リードナーチャリングがマーケティング施策の課題」と回答する企業が年々増えていることがわかります。

スコアリング 重要 重要性

出典:アイティメディア社「コロナ禍の勤務環境と マーケティング施策に関するアンケート調査」

リードナーチャリングの施策として、メール配信やセミナー実施、SNS配信、リターゲティング広告などがありますが、メール開封や広告のクリックなどの単体情報ではリードの購買ステータスの変化を正確に把握することは難しいです。リードナーチャリングの成果を測るためには、リードの属性や過去の行動履歴等の総合的な情報から購買ステータスを見極める必要があります。リードナーチャリングの効果を最大化するためにも、スコアリングは不可欠な機能です。しかし、マーケティングオートメーション内のスコアリング機能の活用率は他の機能に比べると高くありません。SATORI社が2020年に実施した「MA活用の実態調査」の結果では、14.8%の企業しかスコアリングを普段から使用していません。

MA マーケティングオートメーション 活用

出典:SATORI社「MA活用の実態調査」

これはそもそもマーケティングオートメーションをメール配信やフォーム作成、SFAとの情報連携などしか扱えていない状況であることや、社内にツールの専任者がいないこと等が理由として挙げられます。そのため、マーケティングオートメーションの活用実態としては、リードの質の管理まで至っていない企業が多いことがわかります。

リードスコアリングが難しいと言われている理由とは?

スコアリングで難しいポイントは、過去の行動履歴がない中で、商談や受注に結びつきやすいリードを定義することです。お問い合わせしたリードに対しては、商談や受注に繋がりやすいというのはどの企業様でもわかりますが、「WEBサイトにアクセスした」「セミナーに参加した」リードに対して、商談や受注に結びつきやすいのかどうかを判断するには、過去の受注顧客分析が必要になります。マーケティングオートメーション導入時は過去のリード行動履歴情報がないため、スコアリングを設計することも難しくなります。

また、リードの行動を記録することができても正確な購買意欲を記録することはできません。例えば、サービス紹介の資料請求フォームを送信するリードの中にも、勉強や情報収集を目的にするリードと、導入検討を目的とするリードがいると思いますが、その区別をマーケティングオートメーションで行うことは難しいです。また、リードが間違えた情報をフォーム送信する可能性があります。そのため、一概にスコアリングされた数値が正しいと言い切れないため、運用が形骸化してしまうケースがあります。ただスコアリングを参考数値として計測、またスコアリングの中でもカテゴリーを決め、スコアが高い理由を追える状態にしておくことで、顧客体験や営業効率の向上に繋げることができます。

スコアリングの評価基準

ここからは、具体的なスコアリングの詳細を説明します。前提として、スコアリングの評価基準はリードの情報に基づくものです。「自社から資料を送付した」や「電話をかけた」ことからスコアを増減させるのではなく、「顧客から電話があった」「役職が課長以上である」であるといったリード情報の要素から増減させます。スコアリングには大きく2つの評価基準があります。一つは変動的な要素の数値化である「行動スコア」、もう一つは不変的な要素の数値化である「属性スコア」です。

スコアリング 行動スコアスコアリング 属性スコア

行動スコア

行動スコアとは、リードのオンライン・オフライン上での行動をもとにスコアの増減を行うことです。行動を評価基準に置くことで、興味関心のある内容や購買ステータスの把握が可能となります。特に直近のリードの状況を把握できるので、適切なタイミングで営業やマーケティングからアプローチできます。行動スコアを設定する際は、一般的に下記の3つの観点を意識します。

一般的な行動スコアリング:自社もしくは自社のコンテンツへの興味があるかどうかを知る
重要度の高い行動スコアリング:商談や受注に繋がりやすい行動をしたかどうかを知る
減点スコアリング:現在の自社への興味度合いや購買意欲が薄いかどうかを知る

一般的な行動スコアリング

自社もしくは自社のコンテンツへの興味度合いを知るために、メールのリンククリックやウェビナーへの参加等の行動に対して、スコアを加点する考え方です。注意点として、あくまで興味度合いであるため、購買意欲が高まっているかどうかは別の軸で見ていく必要があります。

重要度の高い行動スコアリング

商談や受注に繋がりやすい行動をしたかどうかを知るために、購買意欲が高まっていると推察される特定の行動「資料請求フォームへの送信」「料金紹介ページの閲覧」等に対して、スコアを加点する考え方です。具体的なスコアリングの仕方として、「一般的な行動スコアリング」よりもスコアを高く設定、もしくはリードのステータスを変更する等を行うイメージです。「一般的な行動スコアリング」で計測した興味関心度合いと「重要度の高い行動スコアリング」で計測する購買意欲度合いを掛け合わせて分析することで、リードの購買タイミングをより正確に把握することが可能となります。

減点スコアリング

減点スコアリングでは、現在の興味関心度合いや購買意欲が薄いかどうかを知るために、「90日間行動を記録していない」「メール配信からオプトアウトした」等に対して、スコアを減点する考え方です。特に自社サービスの営業目的で問い合わせフォームを送信した企業は購買意欲が薄いため、スコアを減点する必要があります。メール配信へのオプトアウトについては、自社への興味度合いや購買意欲が薄いかどうかはわかりづらいので、減点対象としていない企業もあります。

属性スコア

属性スコアとは、リードが属する企業の業界・業種や従業員数、また役職等をもとにスコアの増減を行うことを指します。ターゲット企業の属性、キーパーソンの属性を洗い出し、スコアリングルールとして定義します。属性スコアがある一定の数値まで満たしている場合はリードのステータスを変更するといった運用もあり、ターゲットリードかどうかの判断にも活用できます。また属性スコアは、マーケティングオートメーションのツールによって「グレード」と呼ばれており、初期から行動スコアと別に管理する仕組みとして導入されているケースもあります。

スコアリング 属性スコア グレード スコア

出典:toBe Marketing社

属性スコア>行動スコアと言われる理由

属性スコアが行動スコアよりも重要と言われる理由は、「属性スコアの特性として、ターゲットとなるリードの選定を行う」からです。いくらWEBサイトを閲覧しE-book等をダウンロードしていたとしても、自社サービスの導入対象でないリードの場合は、商談や受注には繋がりません。そのため、属性スコアが基準値を満たしているかつ、行動スコアが高いリードを優先的にアプローチした方が商談化しやすいと考えられています。

属性スコアと行動スコアの位置づけ

属性スコアと行動スコアは、合算する考え方ではなく分けて考えていく必要があります。属性スコアと行動スコアを合算してしまうと、属性スコアの基準値が満たしていなくてもリードの質が高い状態が生まれています。結果として、スコアが高いリードに対してアプローチしても、全く商談に繋がらない事例が増えてしまいます。前述した通り、属性スコアは行動スコアよりも重要です。属性スコアと行動スコアは別々に管理し、それぞれの総合値で質の高さを判断しましょう。マーケティングオートメーションによっては、スコアリング項目を2つに分解できないツールもあります。その場合はリードのステータスでターゲットリードの判断を行うと運用できます。属性スコア 行動スコア スコアリング

スコアリングを設定することによるメリット

リード優先順位付け/購買意欲が高い顧客の抽出による営業生産性の向上

社内のリード数が増えれば増えるほど、営業担当からアプローチすべきリードの選定が重要になります。まだ購買意欲もなく自社への興味関心度合いも薄いリードに対して営業担当から個別アプローチを行っても、商談に繋がる可能性は低いです。また悪い印象を与えてしまう可能性があるため、優良リードを選定することはとても大切です。スコアリングでは、属性と行動に分けて見込み度合いを図ることができるため、社内のリード数が多い場合、営業の生産性を向上させます。

顕在層以外にも顧客に合わせたアプローチが可能

スコアリングによって、購買意欲がまだ薄い潜在層のリードを抽出することが可能となります。潜在層に対して、サービス紹介の案内ではなく、課題訴求や会社の認知度を高める施策を行うことで、課題認知・サービスの認知へ繋がります。結果的に、リードナーチャリングの質が高まり、事業成長を促進させるきっかけとなりえます。

営業とマーケティングの連携を促進

スコアリングは、営業とマーケティングを連携させる働きをもたらします。スコアリングの定義を作成する際は、営業とマーケティングの両方の視点から考えていかなければいけません。そのため、営業とマーケティングを連携させなければスコアリングは機能しません。一方で、マーケティングオートメーションはマーケティング側の管轄であることから、営業側が協力的になってくれないと不安に思う企業もあるかと思います。スコアリングは営業担当者のリスト作成の効率化に繋がるため、営業側も協力的になりやすい傾向があるので、連携強化において良い影響を与えます。

また、スコアをもとに営業担当者のアプローチリストを作成し運用し続けることで、営業とマーケティングの連携およびスコアリングの正確性が増し、長期的な営業効率の改善に繋がっていきます。

スコアリングの課題・デメリット

スコアリングの基準設定が難しい

スコアリングの基準設定が難しく、継続的に運用されない企業は多くあります。よくあるのが、メール開封の「+1点」とWEBサイト訪問の「+1点」は同じ質なのかといったように、スコアルールの詳細にこだわってしまうことです。リードの詳細な購買意欲を、今のマーケティングオートメーションで把握することは難しいです。そのため、「+1点」の定義まで突き詰めていくと、答えのない議論になってしまい運用が始まりません。

スコアリングの基準設定が難しいと思われている方は、まずざっくりとしたスコアリングのルールで運用するイメージを持ちましょう。例えば、行動スコアが3桁のリードは営業アプローチ対象とし、「サービスページの閲覧=40点」「資料請求=60点」「サービスへのお問い合わせ=100点」と設定するだけでも、優良リードの選別が可能となります。あくまで購買意欲のあるリードを区別するためのスコアリングなので、詳細なルールを作らずとも成果を出すことは可能です。

ハイスコアになったリードが購買意欲が高い見込み客ではない

スコアリングによって、購入意欲の高いリードだけを抽出することは難しいです。あくまで属性や行動をもとにスコアを増減させるので、リードの実際の声をもとにしたスコアリングではないことを理解しておきましょう。よくある失敗例として、競合やパートナー担当者のスコアが高くなってしまい、優良リードが埋もれてしまうケースです。これも正確に防ぐことは難しいので、リスト作成時に目で確認しデータを整備し続けることが重要となります。

スコアリングの導入について

マーケティングや営業活動におけるスコアリングを導入し運用していくための方法を、下記の3つの手順に分けてご紹介します。
1. スコアリングの目的を明確にする
2. スコアリングの基準を設定する
3. スコアリングの運用ルールを策定する

1. スコアリングの目的を明確にする

スコアリングを導入する際は、まず現在の営業プロセス上の課題に合わせて目的を設定することをお勧めします。例えば、「インサイドセールスの商談化率を高めるために、スコアリングを用いて質の高いリードリストを作成する」などです。スコアリングはあくまで商談化数・受注数の増加のための一つの手段です。そのためマーケティングプロセスから考えるのではなく、受注に近い営業プロセス上の課題から目的を設定しましょう。マーケティングプロセスからスコアリングを考えてしまうと、メール開封などの細かな行動を対象にしてしまい、最終的にスコアの意図が分からなくなってしまうことが多いです。

2. スコアリングの基準を設定する

スコアリングの基準を設定する際は、属性スコアと行動スコアの両方を設定しましょう。導入時は細かな属性や行動を対象にするのではなく、「必ずこの条件がそろえば商談化できる自信のある項目」を基準にすることをお勧めします。そのため、基準を多く設定する考え方を持つのではなく、「どれだけ少ない基準で運用できるか」の視点で設定していきましょう。また属性スコアと行動スコアのそれぞれの合計基準値も合わせて設定しましょう。「属性スコアがXX点かつ行動スコアがXX点であれば、営業担当者がアプローチする」といったイメージです。

3. スコアリングの運用ルールを策定する

スコアリングの基準は、常に営業とマーケティング間ですり合わせることが重要です。市場や顧客ニーズは競合他社や技術革新により、大きく変わります。そのため2〜3ヶ月に一度は議論する場を作り、商談や受注へ繋がるリードの創出を実現できるスコアリング設計を心がけましょう。特に営業側がスコアリングを活用・信頼していない場合は、将来的に機能しなくなっていくため、営業側が活用していない原因をすぐに見つけ、改善し続ける必要があります。

マーケティングオートメーションによるスコアリングの注意点

あくまで参考値として設定し、利用する

スコアリングはあくまでリードの購買ステータスの参考数値として活用します。「WEBサイトへのアクセスやメール開封など細かなスコアを積み重ねた50点のリード」と、「資料請求を1回行った30点のリード」で比較した時、50点のリードの方が購買意欲が高いとは言い切れません。そのためスコアが高い理由を理解できるようにマーケティングオートメーション内で情報を管理することが大切です。スコアが高い理由を把握できるようにするためには、行動スコアと属性スコアに分け、直近の行動履歴等も参照できるようにリストの管理をすると良いです。

顧客の購買意欲を正確に把握することはできない

スコアリングを実装したからといって、顧客の購買意欲を正確に把握することはできません。スコアリングはあくまでオンライン・オフライン上の行動履歴のみで算出されたスコアなので、顧客が直面している課題や検討状況は分かりません。そのため、営業担当者からの個別メールや電話でニーズを確かめ、最適なアプローチを取ることが重要です。

スコアリングの活用事例

SATORI社

マーケティングオートメーションツールを販売するSATORI社では、商談に繋がりやすいキラーコンテンツを軸にスコアリングを設計し、商談化率を他社平均の8.5倍まで向上させています。この事例のポイントは、リードの購買プロセスから購買意欲の高い層を特定させるためのキラーコンテンツを作成し、「今すぐ客」を明確に定義したことです。キラーコンテンツも他社との比較ページであり、コンテンツ作成の難易度も高くないかつ、市場変動にも対応しやすいものとなっています。スコアリングの設計は「キラーコンテンツの閲覧=高得点(営業担当者がアプローチする基準)」とし、とてもシンプルな運用となっています。SATORI社の事例は、こちらの記事で詳しく解説しています。

IDCフロンティア社

IDCフロンティア社では、マーケティングオートメーションツール「Pardot」を導入し、スコアリングを実装しています。スコアリングについて、すでに数回見直しを行っており、例えば「1ページ1点のような単純な点数の付け方はやめて、Webアクセスのページの重み付けを極端な値に設定し直す」や「料金やサービスの仕様に関わるページだけかなり高くスコアをつけるようにする」「それ以外のページや、契約者様のログインページなどは0点にする」等を実践しています。運用初期はスコアリングの基準を何種類も導入してしまう傾向がありますが、PDCAを回せば回すほどスコアリングの基準を少なくし、購買意欲が高まった行動をしたと言えるものだけを加点している点が、スコアリングを効果的に機能させている事例です。IDCフロンティア社の事例は、こちらの記事で詳しく解説しています。

おわりに

スコアリングは購買意欲が高い見込み顧客を抽出し、営業の効率化に貢献するだけでなく、収益サイクルの改善、営業とマーケティングの連携強化など、さまざまなメリットがあります。顧客の購買活動がオフラインからオンラインに移行しつつあることも踏まえ、スコアリングを行うことで、1人ひとりにあわせたコミュニケーションを実現し、リード獲得から受注、ロイヤル顧客に至るまでの遷移率の向上、そして売上増加へつなげることが見込めます。またスコアリングは一度作成して終わりのものではなく、MAを活用しながら継続的に改善を進め、スコアリングの精度を高めながら成果をより確実なものにすることが重要ですので、ぜひ事例を参考にPDCAを回していきましょう。

著者情報
米田 晃 (よねだ あきら)
Akira Yoneda
大学卒業後、BtoB事業支援のスタートアップに入社し、「BtoB マーケティングチームの立ち上げ」「BtoB企業向けのMA/CRM初期設定・運用代行サービスの構築/運用」を担当。現在は、シンガポールにて、組織・人事コンサルティングを行いつつ、シンガポール拠点・日本拠点・タイ拠点のマーケティング戦略・施策の責任者として、企業ブランドの促進から、リードライフサイクル全ての統括を行っている。